更新 : 2017/08/19
公開 : 2017/08/19
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▲ 6000型の車内
 日光線や鬼怒川線の準快速列車などで使用されていた旧型車3210形の置き替え用として、1964〜1966(昭和39〜41)年にかけて2両固定22編成44両が登場しました。それまで、浅草〜東武日光間は3時間近くを要していましたが、6000型の登場により2時間弱で結ばれるようになり、所要時間の短縮と一般列車の近代化に大きく貢献しました。
 車両は片開き2扉の20m車で、分割併合運転を考慮してモハ6100形+クハ6200形による2両固定となりました。前面は既に登場していた8000型に準じていますが、行先表示器が運転台側の窓の上部に設置されたほか、標識灯・前照灯・尾灯が8000型よりも中央に寄せて設置されています。側面は国鉄の急行型電車に類似していますが、前面と側面の行先表示器には東武初となる自動方向幕が設置されていました。
 車内も国鉄の急行型電車と似ていますが、客室を仕切るデッキが無いほか、蛍光灯カバーの設置や網棚にステンレスパイプが使用されているなどの違いがありました。扉間の腰掛が固定式クロスシート、戸袋窓になっている部分がロングシートになっていて、クハ車の連結面寄りにトイレが設置されていました。固定式クロスシートのモケットは腰部のみで、背板をアルミデコラ張りとすることで簡素化が図られていました。クロスシート部分の壁には、ビールやジュースのビンのフタを開けるための栓抜きが付いた小さなテーブルと灰皿が設置され、窓の横の壁には天井の扇風機を操作できるスイッチが設置されていました。
 しかし、野岩鉄道会津鬼怒川線への乗り入れが決まり、車両を火災事故対策A―A基準に適合させることになったほか、非冷房車であったことなどもあり、車体更新工事を行って6050型として登場させることになりました。一時期は6000型と6050型の併結運転も見られましたが、1986(昭和61)年 9月21日に行われた6116号編成による「さよなら」運転を最後に引退しました。
6000型
6116号編成による「さよなら」列車
撮影日 : 1986(昭和61)年9月21日
撮影地 : 東武日光線
撮影者 : 東武電車フォーラム ( P )
6000型(6101〜6122号編成・2両固定)
 1964(昭和39)年に登場した1次車(6101〜6107号編成)は日本車輌東京支社で製造され、1965(昭和40)年に登場した2次車(6108〜6117号編成)と1966(昭和41)年に登場した3次車(6118〜6122号編成)はナニワ工機(後のアルナ工機)で製造されました。3次にわたり製造されていますが、性能や形態の変化はありませんでした。
 モハ車に主制御器関係、クハ車にMGやCP関係の機器が搭載されています。制御装置は直列制御と弱め界磁制御だけとして、主電動機は130kWのTM63としたほか、制動装置は日光線の連続25パーミルの急こう配に備えて、抑速制動付きのHSC-Dブレーキ方式となっています。台車は標準ミンデンでTRS-63M・TRS-63T(FS-357・FS-057)で、軸ダンパーを装備していました。
製造後の変更点
 6101号編成の運転席側の前面ガラスに、試験的に国鉄式の枠付きのデフロスターが設置されていたことがありました。
 1968(昭和43)年4月1日、伊勢崎・日光線の浅草〜新栃木間でATSの使用が開始されたため、ATS装置が取付けられました。
 1971〜1973(昭和46〜48)年にかけて、トイレに循環式汚物処理装置が設置されたため、連結面の床下に大きな汚物タンクが設置されました。また、列車無線装置の新設に伴い、屋根に列車無線アンテナが設置されました。
6000型・編成表 [1985(昭和60)年4月1日現在]
6000型  44両
← 浅草
モハ6100 クハ6200
[6101F] 6101 6201
[6102F] 6102 6202
[6103F] 6103 6203
[6104F] 6104 6204
[6105F] 6105 6205
[6106F] 6106 6206
[6107F] 6107 6207
[6108F] 6108 6208
[6109F] 6109 6209
[6110F] 6110 6210
[6111F] 6111 6211
[6112F] 6112 6212
[6113F] 6113 6213
[6114F] 6114 6214
[6115F] 6115 6215
[6116F] 6116 6216
[6117F] 6117 6217
[6118F] 6118 6218
[6119F] 6119 6219
[6120F] 6120 6220
[6121F] 6121 6221
[6122F] 6122 6222
主な運用区間
東武伊勢崎線 : 浅草〜東武動物公園間
東武日光線 : 東武動物公園〜東武日光間
東武鬼怒川線 : 下今市〜新藤原間
 6000型は全車両が新栃木検修区に在籍していました。晩年の運用は、浅草〜東武日光間・新藤原間を走る快速列車や快速急行列車を中心に、特急連絡列車に充当される運用もありました。早朝や深夜には出入庫する関係から、準急列車や普通列車にも使用されていました。
保 存 車 両
唯一残る6000型
撮影日 : 2009(平成21)年5月18日
撮影者 : 姫乃太郎 様
クハ6222号車 (所在地:群馬県邑楽郡大泉町朝日4-5-1)
 クハ6222号車は、群馬県邑楽郡大泉町にある割烹「停車場」として使用されてましたが、閉店後も車両は残っています。
 最寄り駅は東武小泉線の東小泉駅で、徒歩15分ほどのところにあります。東小泉の駅前から伸びる大通りをまっすぐ進むと、右側に「いずみの社」という施設の四角形の高いタワーが見えてきます。その隣にある御正作(みしょうさく)公園のソフトボール場を過ぎたところを右へ曲がり、1つ目の丁字路を左へ曲がると、右側にクハ6222号車の前頭部が現れます。
 割烹「停車場」だった頃のクハ6222号車は、青色の車体に白帯という千葉急行の電車のような塗装でしたが、現在は東武鉄道で活躍していた頃に近い塗装となっています。立派な瓦屋根まで付いて、保存状態は良好のようでした。
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